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国内非鉄金属業界の現状~はじめに

 

日本の非鉄金属業界は、国内産業の成熟化という素材産業全体に共通する課題に直面しているものの、2013年度以降は年率3%前後の堅実な内需の伸びが見込まれています。一方で、アジアでは主として通信インフラ整備向けに年率2桁近い高い需要の伸びが予想されており、日本の非鉄金属業界もアジアを中心にグローバルな事業展開を進めています。海外鉱山への積極的な開発投資もこの展開の一環です。

 

非鉄金属業界の特徴~国際市場

 

非鉄金属価格は歴史的に国際相場商品となっており、ロンドン金属取引所(LME)で取引される価格が指標となっています。この市場では景気要因や政治要因、投機的な動きもミックスされて、価格変動の波が非常に大きくなっています。そして価格がドルもしくはポンド建てで決定するため、日本国内では円高が進むと価格が下がります。また非鉄金属製錬業者にとっては製錬マージン(地金価格から鉱石価格を引いた差額)が収入源ですが、全てがドル建てであるために円高に弱いという体質を持っています。昨今の政策的な円安傾向は概ね日本の非鉄金属業界にとって追い風となっています。

 

非鉄金属業界の特徴~リサイクル

 

日本は資源小国ではありますが、非鉄金属のストック量は膨大です。家電リサイクル法や自動車リサイクル法はもとより、行政指導による資源分離回収の成果も寄与して、国際的にも非鉄金属のリサイクル率が非常に高くなっています。特にアルミ缶の回収率は90%を超えており、リサイクル原料の新アルミ缶への使用率は約60%となっています。このようなリサイクル原料、すなわちスクラップの集荷・解体に携わる業者は大手、中小の差こそあれ、非常に多く存在します。また非鉄金属には合金類が多いですが、溶解炉や鋳造機の設備によって合金素材を分離抽出し、純度を高めたうえでインゴットにして非鉄製品製造業者に販売する二次精錬メーカーも数多く存在しています。スクラップから最終製品まで、と裾野が広いのが業界の大きな特徴です。

 

非鉄金属業界の特徴~ヘッジの重要性

 

世界の非鉄金属現物取引価格の大半がロンドン金属取引所のセトルメント価格をベースに決定されており、このことがヘッジ手段としての当該市場の価値を高めるものとなっています。非鉄金属原料の貿易に携わる商社にとって、その値決めは売り買い共にほぼ100%がLMEの先物価格がベースとなっています。また、消費者(製造業者)にとっては製造コストを管理するうえで、非鉄金属価格の大きな変動のリスクを無視することはできません。ヘッジの例として、製品価格の水準が長期にわたり固定している業者(自動車メーカー、家電製品メーカー、等)や非鉄金属生産業者(鉱山会社、製錬会社)はメタルの価格がある一定の水準に達すると自分の先渡しの価格を固定したいと考え、LMEで買いヘッジあるいは売りヘッジを行なうことにより利益を確定します。価格ヘッジを必要としているのは大手企業だけではありません。スクラップ業者や二次精錬メーカーのような中小企業も価格リスクから自らを防御する必要があります。

 

 

 

 

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