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about Hedging // 03

コンタンゴのロックイン

次に、コンタンゴのロックインについてご説明します。4月1日において次の現物取引が成約されたとします。現物購入の値決めは6月1日のセトルメント価格、現物販売の値決めは7月1日のセトルメント価格で行なわれます。4月1日時点のマーケットの構成は、キャッシュ価格(プロンプトは4月3日)が2000ドル、キャッシュから6月3日までのコンタンゴが20ドル、6月3日から7月3日までのコンタンゴが10ドルです。6月1日に現物の購入価格決定に合わせて売りヘッジを行なう必要がありますが、その時のマーケット構成が現在と同じであるかどうかの保証はありません。そこで、現在のコンタンゴを今のうちから確保しておくために次のような取引を行ないます。6月3日から7月3日までのボローイングを行ないます。6月3日プロンプトの買いが2020ドル、7月3日プロンプトの売りが2030ドルです。その後は現物の購入値決めが行なわれるまで何もしません。6月1日に現物購入価格が決定される際に同じタイミング(前場第2節のクローズ)で6月3日(キャッシュ)のロングポジションを売り閉じます。6月1日のキャッシュ・セトルメント価格が2100ドルであったとします。その後はまた現物の販売値決めが行なわれるまで何もしません。7月1日に現物販売価格が決定される際に同じタイミング(前場第2節のクローズ)で7月3日(キャッシュ)のショートポジションを買い閉じます。7月1日のキャッシュ・セトルメント価格が1800ドルになったとします。全体のポジションは下記のようになります。

 

                  現物                                                          LME

 ---------------------------------------------    -------------------------------------------

                                                                買                          売

 取引日:6月1日  取引日:7月1日    取引日:4月1日  取引日:4月1日

   2100ドル      1800ドル        2020ドル      2030ドル

                             (6月3日)       (7月3日)

        差損:300ドル                差益:10ドル

 

 

                                                  LME

                          -------------------------------------------

                                                                           

                          取引日:7月1日   取引日:6月1日

                             1800ドル      2100ドル

                             (7月3日)       (6月3日)

                                 差益:300ドル

 

 

この時のすべての取引によるネットの収益は10ドルです。これは4月1日において6月3日と7月3日の間を10ドルのコンタンゴでボローイングしておいたものが最終的に手元に残った形になります。もしコンタンゴをロックするためのボローイングをしていなかった場合には、現物の購入値決めの際に7月3日プロンプトで約1ヶ月先物の売りヘッジをすることになります。もしその時のマーケット構成がバックワーデーションになっておれば、ヘッジをすることによって直ちに損失が生じてしまいます。

 

このコンタンゴ・ロックは長期契約において最もその効果を発揮します。購入のQPと販売のQPの間にずれがある場合にヘッジをすることになりますが、長い間にはコンタンゴの構成に予期せぬ変化が起こりえます。そのリスクを避けるためにコンタンゴを前もってロックする方法です。

オプションによるヘッジ //  01

最後にオプション購入によるヘッジをご説明します。例えば鉱山会社は市場価格が生産コストを上回ったときに収益を上げることができます。そのため、鉱山会社は生産コストをカバーできる水準であれば先物で現物販売価格を固定したいと考えます。しかしながら、先物の売りヘッジでは価格がさらに上昇したときにそのメリットを享受できません。このような場合に、鉱山会社はプット・オプションを購入することを選択します。

 

銅鉱山会社の生産コストを5000ドルと仮定します。4月1日時点での市場価格は5300ドルで、生産コストを300ドル上回っています。そこでストライク・プライス5200ドルのアウト・オブ・ザ・マネーのプットを3ヶ月先の7月の第3水曜日プロンプトで購入します。プレミアムはトンあたり100ドルとします。

 

(もし価格が下落した場合)

7月の第1水曜日(7月1日)のデクラレーション・デートにおいて、7月第3水曜日(7月15日)プロンプトの価格が5100ドルを下回った場合には権利を行使することになります。すでにプレミアム100ドルを支払っているため、5200ドルストライク・プライスのプットの権利行使は5100ドル以下の価格でなければ意味がありません。価格が4900ドルまで下落した場合、5200ドル-(市場価格4900ドル+プレミアム100ドル)=200ドルの利益を得ることになります。しかし実際にはこの鉱山の生産コストは5000ドルですので、利益は100ドルとなります。この時点でオプションを行使した場合には7月の第3水曜日プロンプトで5200ドルの売りポジションが建つことになります。このキャッシュ・デートまでに現物が販売できた場合にはこの売りポジションを買い閉じることになります。いくらで販売しても100ドルの収益が確保できます。下の表では7月13日に4800ドルで売れた場合を想定しています。

 

(もし価格が上昇した場合)

 価格が5300ドル以上になれば、オプションの権利を放棄した上で、LMEで先物を売って利益を確定することになります。7月の第1水曜日(7月1日)のデクラレーション・デートにおいて価格が5600ドルまで上昇した場合、市場価格5600ドル-(生産コスト5000ドル+プレミアム100ドル)=500ドルが利益となります。

 

                  現物                                               LMEプット・オプション

 ---------------------------------------------    -------------------------------------------

     生産コスト                                               買                                 

             取引日:7月13日   取引日:4月1日

    5000ドル      4800ドル         5200ドル

                             (7月15日)

        差損:200ドル             支払プレミアム:100ドル

 

 

                                                  LME

                          -------------------------------------------

                                                                           

                          取引日:7月13日   取引日:7月1日

                             4800ドル      5200ドル

                             (7月15日)      (7月15日)

                                 差益:400ドル

 

 

 

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